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海洋汚染がもたらす涙がある。

なぎさや波を描いたあまたの詩歌の中でも、島崎 藤村の「ヤシの実」には独特のロマンがある。

『名も知らぬ遠き島より流れ寄る椰子の実一つ。故郷(ふるさと)の岸を離れて、汝はその波に幾月(いくつき)

海は、遠い世界とつながっている。

流れ着いた流木や椰子の実がもといた場所に、藤村は思いをはせる。

『旧(もと)の樹()は生ひや茂れる。枝はなほ影をやなせる』

浜辺に立ち、海原のかなたを思う。誰にでもある夏の日の記憶であろう。

海に線は引けない。そんなことを最近強く感じさせるのは、残念ながらやしの実ではなく、プラスチックかもしれない。

世界の海に流れ出す量は増える一方で、2050年までに世界中の魚の総重量を上回るとの試算もある。

国を超えた対策が迫られている。

先日買い物に寄ったスーパーからはレジ袋が消えていた。最近では当たり前の話だが、品物をそのまま渡され、袋が欲しいと言うと有料の袋がでてくる。

国連機関によると、一人当たりの使い捨てプラスチックの発生量はアメリカが一位で、わが日本は二位。

2016年の日本でのG7伊勢志摩サミットを受け、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの5カ国とEUは、自国でのプラスチック規制強化を進める「海洋プラスチック憲章」に署名。

すでに、プラスチック用品の使用を大規模に規制する法案が審議に入っている。持続可能な海洋と漁業を促進させ、沿岸及び沿岸コミュニティを支援し、海洋プラスチック廃棄物や海洋ごみに対処するとした「健全な海洋及び強靭な沿岸部コミュニティのためのシャルルボア・ブループリント」「G7海洋プラスチック憲章はG7すべての国が承認する中、日本と米国は署名しなかった。

 

湘南・鎌倉の青い海を思い浮かべてみる。

レジ袋でもストローでも「いりません」と口にしやすくなるかもしれない。

いやむしろ、死んだクジラのお腹からでてきた大量のプラゴミを思い起こすべきか。

藤村の詩は日没の情景へと続く。

『海の日の沈むをみれば、激(たぎり)落つ異郷の涙』

海洋汚染がもたらす涙がある。

涙を拭うために、できることがある。